[012] CD Quality CheckでのCD-R品質チェック

2015年5月21日

当サイトには広告が含まれています。

高価な国産、安価な台湾製、様々なメーカーのCD-Rが出回っています。やはり高価なものが高品質で、安価なものは低品質なのか?気になるその質を、ソフトを用いてチェックしてみました。

はじめに

現在、英文Documentを完読していないため、以下には不正確な内容が含まれる可能性があります。

CD-Rの質は?

すっかり普及したCD-R。
メディアも多数見かけます。

メディアの価格差がある中、

安いメディアは駄目なのか?
高いメディアは高品質のなのか?

という疑問が付きまといます。

# 個人的には安くて高品質なメディアがいいです(当然)が、
# 怪しいメディアにも惹かれます…

雑誌やWEB上でいろいろレポートされていますが、
自分で調べてみようというのが今回の内容です。

以下の内容は、メディア検査の一端に過ぎません。
検査はメディアの個体差や焼きドライブ/焼き速度/
検査ドライブ等により大きく変わる可能性があり、
ここでの検査方法、また検査結果が絶対的なものではありません。

Nero CD Speedとは?

メディアの読み取り速度やエラーを測定するフリーソフトです。
2002.08.30にV1.00がリリースされました。

Nero CD Speed V1.00から入手できます。

CD-RのATIPを読んでCD-R/Wの情報(製造元等)を見ることもできます。
怪しいメディアを入手した時には役立ちます。


製造元は、見た目では分からない

CD Quality Checkを実行する

CD Quality Checkを実行すると、
メディアの読み取り速度とエラーを測定することができます。

全てのドライブがエラーを返せるわけではありません。
明らかにエラーのあるディスクで実行し、
エラーを返すことを予め確かめてください。

エラーの測定には、同じくNero CD Speedに内包されている
ScanDiscの方が適していますが、ドライブが対応していないと測定できません。
ScanDiscに対応している場合は、そちらを使ってください。

音楽(CD-DA)やデータを焼いたCD-R/Wをドライブに入れます。
(信号面が汚れていないか確認してください)
音楽CDの方がエラー検出には向いています。

セッションを閉じた後に追記したようなメディアで実行すると
その部分で読み取り不可のエラー(赤)が出ますので検査には向いていません。

Nero CD Speedを実行し、ロゴの右にある押し下げ部分で
メディアを入れたドライブを選択します。


ドライブが複数あるときは注意

Extra→CD Quality Testをクリックします。


CD Quality “Check"では?

Startをクリックすると、検査が始まります。
実行中はかなりのCPUを使いますので注意してください。

実行中にPCに負荷をかけるとグラフ中の読み取り速度が変化します。
WEB閲覧程度でも変わりますので、検査中は作業をしないで下さい。

結果の見方

青線までグラフが描かれれば終了です。
結果を見てみましょう。


横軸:時間(0-80 or more 分)
縦軸左:読み取り速度
縦軸右:エラー(測定最大値によって尺が変わります)

グラフ
青線():横軸と接したところが、書き込んだ容量です。
書き込まれた領域に対してしか検査しませんので、
0分からこの青線までを検査することになります。

緑線():読み取り速度です。
読みにくくなると、速度が低下します。

黄線():読み取りエラーです。

赤線():読み取り不可です。
セッションを閉じた後に追記したメディアの場合も、
その部分でこれが出ます。

エラーの大きさによって縦軸右の尺が変わりますので
各グラフの見た目の長さだけでエラーの大小は比較できません。
必ず軸を見て判断してください。

上記例の見方
最初、読み取り速度(緑)は不安定だが、10分以降16倍速付近で安定する。
しかし、16分からエラー(黄/赤)が発生し、
そのために読み取り速度(緑)が大きく低下している。
22分以降から回復し、68分(青)で終了。

検査結果

今までに焼いたCD-Rを上記の手順で検査した結果です。

なお、検査の実行には、
Plextor製CD-R/RWドライブ PX-W8432T(ファーム:1.09)を用いました。

That’s CDR / CDR-80TY(国内ブランド)

製造元:太陽誘電
容量:700MB
対応速度:x1-x16
色素:シアニン系
購入価格:50円/枚

国産の代表的なベンダ。
業界の標準と言われ、多数のOEM元となっている。
だが、昨今はメディアの低価格化に押され、質が落ちている模様。
レーベル面は丈夫だが、中央部から侵食の兆しが若干認められる。


型番:PS9XXX


型番:PS6XXX

問題なく焼け、書き込みは良好。
DATA、音楽共にエラーがなく、さすがは国産メディアといったところ。
音楽用、DATA用として問題なく使える。
質はいいのだが、長期保存は中央部からの侵食が心配だ。
昨今は50円以下で買えるので、無難にいくならこのメディア。

FUJIFILM(国内ブランド)

製造元:太陽誘電
容量:650MB
対応速度:x1-x24
色素:シアニン系
購入価格:30円/枚

誘電製だが、10枚300円という激安価格。
容量が650MBなのが惜しいが、今はこの価格では売られていない。
レーベル面は丈夫。
FUJIFILM自社製の頃は質が良くなかった。


型番:PA10XXX

問題なく焼け、書き込みは良好。
誘電製であるため、1つ上の誘電製グラフと似た内容を示している。
音楽用、DATA用として問題なく使える。
長期保存も大丈夫だろう。
10枚300円という激安価格でいつも手に入ればいいのだが。

三菱化学(国内ブランド)

製造元:三菱化学
容量:700MB
対応速度:不明
色素:アゾ系
購入価格:50円/枚

他社がフタロシアニンに色素を変える中、ここは昔からアゾ一本で通してきた。
三菱化学のレーベル面は概して非常に丈夫。
焼く前の信号面は深青色で非常に美しく、個人的にはフタロシアニン/シアニンよりも好き。

問題なく焼け、書き込みは良好。
DATA、音楽用として問題なく使えるだろう。
アゾ系メディアを今後も作り続けてもらいたい。

SONY/ CDQ-74CN(国内ブランド)

製造元:太陽誘電
容量:650MB
対応速度:x1-x6
色素:シアニン系
購入価格:138円/枚

SONYブランドのメディアだが、製造は太陽誘電。
XO(Excellent Optical Technology)と書いてある。
レーベル面は普通に使う分には丈夫だが、擦ると容易に傷が付く。
デザインは非常にシンプルである。


型番:PM8XXX

問題なく焼け、書き込みは良好。
チェック開始後、最初の方は誘電製らしく問題なかったが、60分過ぎにエラーが頻出した。
外周部の面ブレが大きいのだろうか。
SONYブランドに惹かれない方は、誘電ブランドの方が良いかも。

Xcitek(海外ブランド)

製造元:CMC Magnetics
容量:700MB
対応速度:不明
色素:フタロシアニン
購入価格:19円/枚

10枚191円という激安メディア。
2002.09に入手。
今まで入手したCD-Rの中で最安のものとなる。
怪しいブランドだったので購入したところ、CMCだった。
Acerスピンドルと同じようなケースに入っている。
レーベル面の強度はありそうだが、中央に傷が見られ、
よく見ると昔のMaxcellのように中央から侵食の気配がある。
CMCはアゾの頃にONKYOメディアとして使った以来だが、音響メーカーのメディアにしては音質が良くなかった。

問題なく焼け、書き込みは良好。
DATAは外周部分にエラーが認められるが、問題はない。
一方、音楽の方はエラーもなく、20円/枚とは思えない素晴らしい結果。
品質にバラツキのあるCMCにしては当たりといえる。
しかし、残念ながらメディアの作りが雑なので、長期保存には向かないだろう。

D-Vision (x24)(海外ブランド)

製造元:DIGITAL STORAGE TECHNOLOGY
容量:700MB
対応速度:x24
色素:フタロシアニン
購入価格:26円/枚

10枚260円という激安メディア。
280円→260円と低下してきた。
安価なので特に信用せずに入手。
Acerスピンドルと同じようなケースに入っている。
レーベル面はいかにも簡単に削れそうだが、やってみると結構強い。
デザインがシンプルなのは良いが、80min/720MBという謎の表記がある。
フタロシアニンの臭いがきつい。
現在出回っているのは、ほとんどがx32のもの。

安価な割には優良なメディアだと思っていたが…
DATAは、40分付近のエラーの後、読み取り速度が落ちてしまった。
音楽は、後半に大きなエラーが数箇所見られる。
音質はあまり良くないように思う。
耐久性が良ければ、DATA用としては使えるだろう。

D-Vision (海外ブランド)

製造元:DIGITAL STORAGE TECHNOLOGY
容量:700MB
対応速度:x32
色素:フタロシアニン
購入価格:23円/枚

10枚230円という激安メディア。
x24のものが価格の割には使えるので入手。
Acerスピンドルと同じようなケースに入っている。
レーベル面はx24の頃に比べ弱くなったが、問題はない。
デザインがシンプルなのは良いが、80min/720MBという謎の表記がある。
フタロシアニンの臭いがきつい。
x24の頃は280円→260円だったが、230円と低下し、x32のものしか見なくなった。

CD-DAのみの結果だが、非常に良好。
x24の時よりも良くなったのか?
DATAでも調べてみる必要がある。
これで耐久性が良ければ、常用できるだろう。

Acer(海外ブランド)

製造元:Acer Media Technology
容量:650MB
対応速度:マルチ
色素:フタロシアニン
購入価格:40円/枚

海外製というと品質的にどうも怪しいというイメージがあったが、
それを払拭したメディア。
見た目も雑さがなく、レーベル面も丈夫。
音楽、DATA用として使っている。

DATAは外周部でエラーがあるが、小さなものである。
音楽の方はエラーもなく、非常に良好。
耐久性がもありそうなので常用してきたが、手持ちがなくなった。
最近の高速対応のものはどうなのだろう。

メディアは順次追加予定!

関連記事

更新履歴