実験中の注意事項 – 化学実験の安全
実験を始めるにあたって
・疲れている時や急ぎの時は実験を行わない。
・危険な実験を行う時は、教官等に相談の上、周囲の人間にも知らせておく。
・一人での実験にならないようにスケジュールを調整する。特に夜間の一人での実験は絶対に行わないこと。
・扱う薬品や器具に関して熟知しておくこと。
・火災の危険がある実験を行う場合は、消火器の位置と使い方を確認しておく。
・実験室内は禁煙である。火気に注意し、近くに引火性、可燃性のものを置かない。
・高圧ガスボンベは鎖で固定し、移動の際は必ずキャップをすること。
・ガスを扱う際はラインのガス漏れがないことを石鹸水やガス検知器等で確かめておく。
・有毒ガスが漏れ出た時のために防毒ガスを用意しておく。
・液体窒素や有機溶媒などの容器をエレベーターで運ぶ時は、窒息、中毒の可能性があるため、人間は同乗しないこと。
エレベーターには容器だけを乗せ、人は到達階で待機しておく。
実験を行う際の装備
・実験中は白衣を着用すること。酸やアルカリ等を浴びた時に即座に脱ぎ捨てることで、傷害を最小限にとどめることができる。
・モーターや真空ポンプ等の回転装置を扱う場合は、白衣では巻き込まれる可能性があるため、体に密着した作業着を着用すること。
・衣類は着火した時のことを考え、合成繊維のものは着用しない。
・薬品が眼に入ることを防ぐため、保護眼鏡を必ず装着する。爆発による外傷の可能性がある場合は保護面を付けること。
・実験室の床は濡れており、滑る可能性があるため、スリッパで実験を行わない。
・必要に応じてゴム又はビニール手袋を装着する。
実験中の注意事項
・実験中は一人にならないようにする(何かあった時に助けがいない)。
・実験中はその場を離れないこと。
・実験台には必要以上の薬品類を置かない。実験の妨げになるばかりか、引火等の危険となる。
・危険なガス(引火性、爆発性、有毒性)の取扱いはドラフト内で行う。
・火気を使用する時は引火性の物質が近くにないかどうかを確認する。
・薬品類が体に付着した場合は、放置せずすぐに洗うこと。濃度が薄い場合でも、水の蒸発によって濃度が濃くなり危険である。
・実験中に異常が認められた場合はすぐに実験を中止し、教官等に相談すること。独断での対策や一時しのぎの策は取らないこと。
・停電になった場合は、装置の状況を確認し、安全を確認した上で電源を切り、停電からの復旧に備えること。
・200Vの電源もあるため、感電に注意すること。