ER-C57WR(ELPA,朝日電器)のレビュー①(エアバンドや灯台放送など)
ELPA(エルパエルプァ)のデジタルチューニングラジオ(PLLデジタル同調)である、ER-C57WRを使用している。
販売価格は、5千円前後(2016年2月時点)。
ELPA(エルパ) ワールドラジオ 短波・長波・FM・AM・AIR ER-C57WR
内容物は、本体と取扱説明書。
電池やイヤホン、ケースの類は付属しないが、不要だろう。
ストラップは最初から取り付けられており、取り外し不可。
<受信周波数>
FM:76~108MHz(中波9kHzStep時) or 87~108MHz(中波10kHzStep時)
AM(中波):522~1620kHz(中波9kHzStep時) or 520~1710kHz(中波10kHzStep時)
SW(短波):2300~26100kHz
LW(長波):153~279kHz
AIR(エアバンド):118~137MHz
しばらく使ってみた、その感想。
<良い点>
環境にもよるが、FMとAMの感度はよい方だろう。
SONYのICR-S71でも聴けない灯台放送(1670kHz、厳密には1670.5kHz)がカスカにではあるが聴けた。
単三電池×2本で動く。
3本仕様だと、2本では足りず、4本では1本余る。
それでいて、アルカリ電池であれば、スピーカー使用(AM時)でも約70時間持つ。
# ER-C57WRからFMとAM以外を除去したER-C56Fが約45時間と短いのはナゼ?
コストを抑えるために充電式のエネループを使っているが、動作に問題はない。
稼働時間は短くなるが、100円ショップのモノ(ReVOLTES)でもいいだろう。
本体に充電機能はないので、別途充電器は必要。
エアバンド時にはスケルチ(Squelch)が設定できる。
レベルは1-9の9段階。
但し、スケルチの反応が遅いという問題がある(後述)。
ロックができる。
ロック中でもボリューム(音量)は調整可能。
ボリューム(音量)以外を操作すると液晶にライトが付くので、夜間も操作可能。
<悪い点>
ボタンの反応が悪い。
物理的な問題(ボタンの質)もあるのだろうが、同じボタンでも問題なく反応することもあるので、反応する時としない時があるということだ。
予想だが、内部の処理的な問題(PCに例えるとCPU占有時に処理が遅くなるような)の感じがする。
ボタンの反応が悪いので何度も押し直すことになるが、その際にボタン長く押してしまうとそのボタンにその時点での周波数が登録されてしまう。
既に登録済であった場合は上書きされてしまうのでイルァイルァする。
エアバンドのスケルチの反応が遅く、頭切れになり、交信終了後はザーッというノイズを聴かされてから閉じる。
交信の冒頭に「ジャパンエアー123」とある場合、「23」や「3」からしか聴けないことが多い。
頭切れを避けるには、スケルチをOFFにし、ノイズに耐えるしかない。
登録した局のスキャンができない。
交信の少ないエアバンドでは必須の機能であるが、これができない。
交信を終えたら、そのまま次の交信を待つか、手動で局を変える必要がある。
中波のステップは9kHzと10kHzがあるのだが、灯台放送(1670kHz)を聴くには、10kHzステップにしなければならない。
しかし、10kHzステップにしていると、日本国内使用では不便。
一旦10kHzステップにし、その状態で1670kHzを登録しておき、9kHzステップに戻してみる方法を試したが、1620kHzより上の登録は無効になるようで、登録が消えてしまう(ステップ変更で登録が全て消えるのではなく、1620kHzまでの登録分であれば消えない)。
また、AMを10kHzステップにすると、FMが87MHz~となってしまい、FM補完放送(ワイドFM)専用となってしまう。
なお、9kHzステップ時でも1620kHzまでは受信できるので、たいていのハイウェイラジオは聴ける(1629kHzは切替えが必要)。
マニュアル選局時に、その周波数が登録されているか分からない。
そのため、同じ周波数を別のページ/ボタンに重複登録してしまうこともある。
ラジオなので仕方がないが、局名を登録できず、周波数で覚えておくしかない。
FMやAMはそれでも問題ないが、短波やエアバンドの場合は不便。
ページ/ボタンに登録した内容を印刷し、携行するか貼付するなどの工夫が必要。
外部アンテナ端子がない。
AMは内部のバーアンテナのみで、その他はロッドアンテナのみ。
<その他>
時計表示は電源OFF時のみであり、電源ON時には時刻を見ることができない。
長波(LW)もサポートしているが、何かを聴けたタメシがないw
スピーカーが小さいので音が悪い!というレビューがあるが、悪さはそれほど感じない。
デジタルチューニングは便利!というよりも、周波数が分かるのがいい。
適当にスキャンしてかかったのが何かを調べることができる。
また、灯台放送など、周波数の分かっているものをキッチリ指定することができる。
ICR-S71のようなアナログ式だと、聴けないのが微弱かつ遠距離のためなのか、チューニングがズレているのか分からない。
灯台放送は1箇所あたり1分40秒程度の短いものなので、チューニングに戸惑っている間に次へ移ってしまう。
デジタルで指定できれば、あとはラジオの向きを変えるだけであり、集中できる。
左側面にDC入力があるが、
USB+PSP充電ケーブルでも使用可能だった(自己責任で)。
液晶のライトはバッテリー節約のためか短時間しか点かないが、30秒点灯などのモードが欲しい。
日本国内での使用だが、灯台放送のため、普段は10kHzステップにしている。
AMの選局が不便になる点は、局を登録することで回避可能。
よく聴く局は、イチイチチューニングしないからね。
選局するにしても、選局ダイヤルを押し込んで「Slow」にすると1kHz単位で動かせるので、
10kHzステップで大きく動かし、そこから選局ダイヤルを使って1kHz単位で動かすと選局は可能。
また、FMが87MHz~となる点は、FMをほとんど聴かず、聴くとしてもFM補完放送(90MHz~)なので問題ないw
当然だが、受信環境の良いところで使うべきである。
エアバンドについては、ロッドアンテナを伸ばして屋外に出ること。
環境によるが、室内ではほとんど聞くことができない。
また、短波や灯台放送など、夜間しか聞けないものもある。
灯台放送は中波(1670kHz)なので、内蔵のバーアンテナのみ。
ロッドアンテナを伸ばすと不要な内容が割り込むので、伸ばさずにラジオの向きを変えてみる。
それでもバーアンテナでは正直厳しいので、効果があるかは不明だが、ループアンテナを使ってみるとか(接続する必要はなく近くに置くだけでいいので、外部アンテナ端子がなくてもよい)。
近くの灯台放送が聴けるとは限らず、より遠い放送が聴けることもある。
時間や日によっても変わってくる(聴けたのが聴けなくなったり、その逆も)ので、夜間に何度か挑戦してみることだ。
内蔵のスピーカーでは屋外の雑音により聴こえないので、ヘッドホンを使うこと。
ER-C57WRの内蔵スピーカーは1個しかなくモノラルだが、ヘッドホンでは両方から音が出る(FMステレオ時にはステレオで聴ける)。
ヘッドホンで屋外の騒音を防ぎ、音量を大きめにしてラジオの向きを変え、挑戦すること。
エアバンドが満足に聴ける受信機はもっと高い(2万円くらい)が、買ってもスグに飽きてしまうこともあろう。
聴いたところで、航空機を操縦しているワケではない。
エアバンドがドンなものか聴いてみたい、という軽い欲求であれば、ER-C57WRが妥当だろう。
バッテリー寿命が長いので、最も強く入るエアバンドの周波数に設定し、そのまま付けっぱなしにしてもいい(スケルチONで)。
パソコンがあれば、より安価なUSBチューナーを追加し、ソフトウェアラジオでエアバンドを聴けるが、そのためだけにPCをONし続けるのは無駄杉流(電気代とか騒音とか発熱とか)んで、
そこから深くイクのなら、IC-R6のような専用の受信機を買い増せばいいし、飽きたら普通のラジオとして使えばいい。
FMも108MHzまで受信できるので、FM補完放送(ワイドFM)にも対応している。
上でも少し書いたが、ER-C57WRからFMとAM以外を除去したER-C56Fという兄弟機がある。
FMとAM以外を除去ということは、FMとAMしか聴くことができず、短波、長波、エアバンドは削除されている。
つまり、単なるFMとAMのデジタルチューニングラジオでしかない。
また、ナゼかは分からないが、バッテリーの持ちはER-C56Fの方が短い。
というコトで、ER-C56Fを選ぶなら、ER-C57WRを選ぶべきだろう。
ゼッタイにFMとAMしか聴かないのであればER-C56Fもいいだろうが、それなら他社も含め選択肢をより広くすべきだ。
短波だけでも残っているのならその限りではないが、FMとAMだけじゃね…
関連:ER-C57WR(ELPA,朝日電器)のレビュー①(エアバンドや灯台放送など)
関連:ER-C57WR(ELPA,朝日電器)のレビュー②(エアバンドや灯台放送など)
関連:ER-C57WR(ELPA,朝日電器)のレビュー③(エアバンドや灯台放送など)
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