[111] ステップダウンリング62mm→58mm(マルミ光機) と DHG ND-100000 58mm(マルミ光機) – 2012年5月21日の金環日食の撮影に向けた準備
ステップダウンリング62mm→58mm(マルミ光機) と DHG ND-100000 58mm(マルミ光機) – 2012年5月21日の金環日食の撮影に向けた準備
ステップダウンリング62mm→58mm と DHG ND-100000 58mm
2012年5月21日に金環日食があるということで、デジタル一眼で太陽の撮影に臨むことにするが、
言うまでもなく太陽は明るすぎるため、そのまま撮ると「真っ白」になる。
ということで、太陽撮影用の減光フィルターを購入した。
太陽撮影用フィルター DHG ND-100000 58mm
調べると、ケンコー・トキナーとマルミ光機のものを見付けた。
<2012.05.05 時点での最安値>
ケンコー・トキナー 58S PRO ND100000 6,500円前後
マルミ光機 DHG ND-100000 58mm 5,700円前後
ケンコー・トキナー 77S PRO ND100000 10,000円前後
マルミ光機 DHG ND-100000 77mm 8,800円前後
ケンコー・トキナーは高いので、マルミの方にする。
# 質の差はそれほどなかろう。
# シュミット等、上記二社以外の太陽撮影用フィルターもあるようだが。
フィルターは径(サイズ)があるので、減光フィルターを買う前に、
太陽撮影に使用するレンズを確定し、径を決めなければならない。
太陽は小さい(見かけの大きさは月とほぼ同じ)ので、17mmとかでは話にならない。
ということで、手持ちのレンズで焦点距離の長いものを探してみると、
70-300mm F4.5-5.6 G SSM (SAL70300G)
があった。
70-300mm F4.5-5.6 G SSM (SAL70300G)
このレンズ、Gレンズとして、ソニーα用のレンズとしては高級な部類であり、
画質に定評があるようだが、個人的には評価は低い。
# 前ピンとか後ピンとかの、カメラとの相性だろうが。
が、手持ちのレンズの中で次に焦点距離の長いものとなると、
シグマの50-200mmなので、70-300mm F4.5-5.6 G SSM (SAL70300G)を使うことにする。
# 太陽相手なので、そんなに画質に拘ることもなかろう。
デジタル一眼はソニー、キヤノン、ニコン等多数持っているが、今回の金環日食撮影に使用する予定のカメラは、ソニーのα55(SLT-A55V)である。
ライブビューがあり、かつ液晶モニターがバリアングル(動く)のがその理由である。
さらにα55は、OVF(光学ファインダー)ではなく、EVF(電子ビューファインダー)である。
今回は減光フィルターを通すので安全ではあろうが、ファインダーを覗くことになっても、
EVFはOVFとは違い、太陽の光を直接見ることにはならない。
今回の金環日食は午前7時台であり、太陽高度は低いだろうが、
バリアングルモニターは、楽な撮影体勢を提供してくれる。
画像素子はAPS-Cサイズ、よって70-300mm F4.5-5.6 G SSM (SAL70300G)のテレ端で撮影した場合、
35mm換算では300×1.5=450mm相当となる。
さて、70-300mm F4.5-5.6 G SSM (SAL70300G)のフィルター径は62mmである。
それに対し、マルミの太陽撮影用フィルターは、58mmか77mmの二種類しかない。
つまり、何れも合わない。
よって、通常は77mmを買い、ステップアップリングで径を上げて取り付けるのだが、
上記にも挙げたように、77mmは高いという罠。
1/100000(十万分の一)という、非常に濃い減光フィルターなので、
太陽くらいしか撮影対象がないww
そんなモノにカネをかけるのもアレなので、安価な55mmを選びたい。
ということで、ステップダウンリングを使用し逆に径を下げ、
62mm→58mmステップダウンリング + DHG ND-100000 58mm
という組み合わせとした。
気になるのが、ステップアップではなく「ダウン」なので、ケラれないか、ということ。
元の状態よりもレンズの口が狭くなるので、撮影画像の周囲が暗くなってしまう可能性があるということだ。
しかし、太陽自体小さく、周辺は確実に空くことになる。
そして太陽以外は何も写らないので、別に周辺が暗くなっても問題はない。
マルミ光機で揃えることに
狙ったわけではないのだが、両者ともマルミ光機で揃えることになった。
DHG ND-100000 58mm(左) と ステップダウンリング62mm→58mm(右)
手に入れたのが5月に入ってからなので、品薄になりかけていた。
ま、こんなモノといっては何だが、なかなか売れるものではなく、この機に売り切ってしまわないとならない。
生産をそれなりの数としているだろうから、品薄になるくらいがちょうどいい。
ステップダウンリング62mm→58mm(マルミ光機)
まずはステップダウンリングから。
外箱
62mm→58mm
ステップダウンリング
側面
単なるリングなので、特記することはない。
太陽撮影用フィルター DHG ND-100000 58mm
次に太陽撮影用フィルターを。
太陽撮影用フィルター DHG ND-100000 58mm
単なる黒い減光フィルターである。
太陽撮影用フィルターの側面
付属のガイドブックは、ブックというよりも紙片である。
金環日食撮影ガイドブック
ま、最低限のことは書いてるので十分だが。
で、先のステップダウンリングと組み合わせると、
62mm→58mmステップダウンリング + DHG ND-100000 58mm
こうなる。
70-300mm F4.5-5.6 G SSM (SAL70300G)に取り付け
これを70-300mm F4.5-5.6 G SSM (SAL70300G)に取り付ける。
まずはステップダウンリングをレンズに取り付ける。
ステップダウンリング取付前
ステップダウンリング取付後(一番上部の黒い部分)
これで62mm→58mmと「ステップダウン」した。
この時点で300mm(テレ端)にし、ケラレが出るか撮影してみる。
室内壁を撮影
問題ないようだ。
# こんな確認ではケラれていても分からないのであるが。
次に、太陽撮影用フィルターを取り付ける。
太陽撮影用フィルター取付後
前面から見たところ
レンズ先端の様子
ステップアップではなくステップダウンなので、レンズフードが取り付けられなくなる可能性はないだろうが、
念のためにフードを付けてみることにする。
フード装着後の内部
問題なく付いた。
試に、フラッシュを焚いて近くのものを撮影してみる。
もちろん、ピントは合わないので、MFにしてだ。
フラッシュを焚いて撮影
フラッシュを焚いたにもかかわらず、何も写らず、真っ黒である。
1/100000(十万分の一)というのは、それほど濃いフィルターなのだ。
次に、頭上の蛍光灯を、絞り開放(F4.5)、シャッタースピード4秒で撮影してみる。
ISOはオートだったが、1600になった。
# α55は、ISOオート時のISO上限下限を設定できない。
# α700では、上限下限の設定可能。
F4.5 4s ISO1600
これで「何かしら」が写るくらいである(ブレもあるが)。
絞りとシャッタースピード
金環日食時、食分(月に隠される割合)が95%だとすると、シャッタースピードは
ISO100時
F2.8:1/1000
F4:1/500
F5.6:1/250
F8:1/125
F11:1/60
F16:1/30
が目安のようだ。
三脚に固定することになろうから、シャープさを求め、F8あたりでいこうか。
なお、食分0%(つまり、通常の太陽)では、
ISO100時
F2.8:1/16000
F4:1/8000
F5.6:1/4000
F8:1/2000
F11:1/1000
F16:1/500
となるようだ。
レンズがF2.8の場合、1/16000を出せるカメラは限られるであろうから、その場合は絞らねばならない。
なお、α55は1/4000まで、α700は1/8000まで出せる。
最も肝心なのは?
当日、晴れるかどうかということ。
曇ったら、全部ゴミ箱逝きwwwwwwwwwwwwwwww
しかし、天気以前にα55(SLT-A55V)がカメラエラーで故障!しかも金環日食の前日にwww
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更新履歴
- 2012.05.13 公開