[035] ハードディスクからのデータ漏洩防止方法(データ消去/データクリア)

2015年5月21日

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廃棄パソコンからのデータ漏洩…TVや新聞などでも取り上げられ、大きな問題となっています。HDDのデータ漏洩を防ぐ方法(データ消去/データクリア)を解説します。

ハードディスク(HDD)からデータが漏れる

中古パソコンやHDDを譲渡、販売、廃棄することがあると思います。
その時に問題になるのが、ハードディスク(HDD)の中にあるデータです。

データを消去したつもりでも、それが引き出され、
流出するという問題が起きています。

「重要なファイルはゴミ箱に入れたから大丈夫だろう」というのは問題外で、
領域(パーティーション)開放やフォーマットをしても
データは復活できることが多々あるのです。

データを消したのに読めるとは、どういうことでしょうか?

実は消えていないデータ

一般的なデータ消去は、消去しているように見えても
実は消えておらず、そのデータを消しましたよ、という目印を付けているに過ぎないのです。

データを書き込む時には時間が掛かるのに、消去は一瞬で済むのは、このためです。

このようなデータは、消去の目印が付き、OS上からは消えたことになっていますが、
復元ソフトを使うことにより、読み取ることが可能なのです。

そのような復元ソフトは、本来は誤操作や、
トラブルでデータを復活させるために存在するのですが、
他人のデータを引き抜くような、悪用もできるわけです。

ハードディスク(HDD)にはメールや写真などのプライベートな情報もあるでしょう。
また、IDやパスワードを記したファイルがあるかもしれません。

企業となると、機密情報や顧客リストなど、
社外に漏れてはならない情報もあるはずです。

このような情報が一旦流出すれば、様々なルートを通って広がりますので、
簡単にコピーができるという性質上、全回収は不可能です。

データ漏洩を防ぐ

では、中古パソコンやハードディスク(HDD)を譲渡、
販売、廃棄する時はどうすれば良いのでしょうか。

・物理的に破壊する

ハードディスク(HDD)を分解し、ディスクに傷を付けるなどして
物理的に破壊すれば、読み取られることはなくなります。
基板を破壊するだけでは基板を交換されてしまいますから、
必ずディスクを破壊せねばなりません。

実際に、企業ではドリルで穴を開けるなど、
物理的破壊で廃棄しているところも多々あります。

これでデータ漏洩は防げますが、
使えるものを破壊するわけですから、資源の無駄になります。
また、パソコンを売る際にハードディスク(HDD)を壊してしまっては、
買取価格が下がってしまいます。

・読み取れないようにデータを消去する(データ消去/データクリア)

物理的に破壊せずにデータを消去するソフトが存在します。
ディスク全体に渡って、固定データやランダムデータを書き込むものが殆どです。
いわば「塗りつぶす」訳ですが、これはHDDは磁気で記録するため、
データを「書く」ことはできても「取り去る」ことはできないためです。

その多くが起動フロッピーや起動CD-ROMとなっており、
消去したいハードディスク(HDD)を接続し、
フロッピーやCD-ROMから起動させ、消去します。

逆に言うとデータを消去するソフトで消してしまうと、
復元ソフトを使っても復活できませんので、
消去したくないハードディスク(HDD)は、誤操作を避けるために取り外しておくべきでしょう。

中古パソコンやハードディスク(HDD)を譲渡、
販売、廃棄する際には、充分に気をつけましょう。

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