[049] インターネットブーメラン WindowsXP非対応
インターネットブーメランはWindowsXPには対応していません。対応しているWindowsMeやWindows2000でも、満足には使えません。
インターネットブーメラン とは?
WEBサイトを始め、メール、通信ログ、ローカルの文書ファイルといった様々な情報の中から、
欲しい情報だけを取り出せる「パーソナル情報発掘ソフト」です。
一太郎や花子で有名な「ジャストシステム」から発売されました。
パーソナル情報発掘ソフト インターネットブーメラン(ジャストシステム)
1999年に、希望小売価格は8,000円(税別)で発売されたソフトです。
5年前になりますから、既に出荷を終了しており、置いていない店も多いでしょう。
ConceptBase技術 とは?
ConceptBase技術とは、テキスト情報からその内容(コンセプト)を抽出し、
内容の類似性を判定する技術です。
インターネットブーメランには、このConceptBase技術が搭載されており、
Googleなどで検索を掛けるような単語ではなく、文章で問い合わせることが可能です。
例:東京 冬 気温 去年 → 去年の東京の冬の気温は?
予め情報源を作成する必要がある
インターネットブーメランの検索対象になる情報を「情報源」といいます。
WWWやメール、Wordなどのローカルファイルがそれに相当します。
しかし、検索が実行されてから、WWWやローカルファイルを探し回っていたのでは、
あまりにも時間が掛かりすぎます。
そこで、情報源として指定した対象を精査し、まとめる作業が必要になります。
これを「更新」といいます。
例えるなら、GoogleのCrawl、そしてIndexのようなものです。
検索が実行されると、この「更新」により「まとめられたもの」から、
検索に一致するものを探すのです。
この更新作業に時間と負荷が掛かるのが問題で、情報源として指定した対象が大きい場合、
更新にもそれなりの時間が掛かりますので注意が必要です。
問題点 – WindowsXPには対応していない
先述のように1999年に登場したソフトです。
その時の対応OSは Windows95、Windows98、Windows NT Workstation 4.0でした。
その後、Windows Millennium Edition(以下WindowsMe) と Windows2000 Professional の
対応モジュールが提供されましたが、WindowsXPの対応モジュールは出ておりません。
Windows Me 対応モジュール|Windows2000 Professional 対応モジュール
ジャストシステムのサポートページにも
「インターネットブーメランは、WindowsXPには対応していません」
と書かれてあります。
この記述は2004/06/08に公開されたようですので、
WindowsXPでも使えないかという問い合わせが多いのだろうと思われます。
Windows2000 Professional 対応モジュールを入れれば動くかもしれませんが(試していないので不明)、
動いたとしても、下記の問題のために満足に使えません。
問題点 – 対応しているWindowsMeや2000でも使えない部分がある(ブラウザやメーラー)
WindowsMeや2000にはモジュールを適応することで動作は可能になります。
しかし、満足に使えないのです。
というのも、インターネットブーメランの情報源となるはずの、
ブラウザやメーラーが対応していないからです。
対応しているブラウザやソフトは対応しているブラウザ・メールソフトなどが知りたいにあります。
これは2001年2月27日に更新されたインターネットブーメランパワーアップキットをあてた状態、
つまり最新の対応状況です。
それでも、Internet Explorer5.5 SP2や6.0に対応しているかにあるように
Internet Explorer5.5 SP2および6.0には対応していません。
最新のIEは6.02ですから、最新のパワーアップキットをあてても対応できないわけです。
実際に、Internet Explorer6.02&Outlook Express 6 @ Windows2000
の環境で試してみましたが、情報源として指定しようにも、選択肢に表示されないため、指定のしようがありません。
WEBの追加で、情報源(右)が存在しない。
電子メールの追加で、情報源(右)が存在しない。
つまり、対応モジュールでWindowsMeやWindows2000に対応させても、
ブラウザやメーラーが対応していないので使えないわけです。
インターネットブーメランのためだけに、古いブラウザやメーラーを使い続けるのは、
セキュリティー上危険であり、賢明ではありません。
問題点 – 対応しているWindowsMeや2000でも使えない部分がある(ローカルファイル)
ローカルファイルに関しても、それを作成したソフトのバージョンがあります。
例えば、Wordの98/97/95/6.0/5には対応しますが、
Word2003に対応できるかは、試してみないと分かりません。
ExcelやPowerPoint、一太郎や花子、三四郎、PDF等に関しても同じです。
よって、情報源として指定できるのは、対応しているバージョンで作成されたものか、
テキストファイル(*.txt)のような、バージョンがないようなものということになります。
これも、インターネットブーメランのためだけに古いソフトを使い続けるのは、
セキュリティー上危険なことがあります。
ローカルファイルが多数ある場合は便利
パソコン通信のログや、テキストファイル、古いバージョンのソフトで作成したファイルを
大量にお持ちの方は、役立つでしょう。
その情報量はWWWと比較すると少ないでしょうが、ローカルの情報は古くても、貴重なものです。
古くても強引に使う
インターネットブーメランに対応していない Outlook Express 6 でも、
全メールをテキストファイルとして保存すれば、使えないこともないでしょうが…
最新の環境でインターネットブーメランを使い続けるには、
工夫と努力が必要なようです。
俺はインターネットブーメランのプロだ!
インターネットブーメランなら俺に任せろ!
という方がおられましたら、どのような使い方をされているのか、
また、未対応の対象に対して使っておられる場合は、その方法も知りたいところです。
私は、あまり過去の情報を使うことがない人間ですので、
インターネットブーメランを使う機会はなく、たいてい検索エンジンを使っています。
最新のインターネットブーメランが出れば…
2004年11月、待望の「インターネットブーメラン2005」発売!
ないですね。
更新履歴
- 2004/08 作成、公開