[007] 壊れたHDD(ジャンク)を検証する

2015年5月21日

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ジャンク屋で動くか動かぬか分からぬアヤシイHDDを見掛けることがあります。そんなHDDを入手し、使用可能かを調べてみました。HDDは消耗品と知りながら…

ジャンクHDD

下記は、手に入れたジャンクHDDに物理フォーマット等の処理を施し、
使えるようにできるかを調べるものであり、中のデータに関しては考慮しておりません。

よって、お使いのハードディスク(HDD)が壊れた時に中のデータが必要な場合は、
下記のような対処をしてはいけません。

データの保持を求める場合はハードディスクのデータ復元(復旧/修復/復活/回復)
参考にしてください。

Quantum Fireball 1280AT / 1.28GB / ジャンク品

ジャンク品ということで入手したものです。
300円くらいだったと思います。
動作チェックをしていないので、動くかどうかは分かりません。

Quantum Fireball 1280AT

1280ATとありますので、容量は1.28GBでしょう。

表面にはジャンクの意味でしょうか「J」と書かれています。

見た目は問題は無く、断線もありません。

先ずPCに接続し、動作を確かめることとします。
HDDは問題なく回りだします。異音もありません。

すると、Linuxが起動しました。
Passが分かりませんのでLinuxにはログインできませんが、
HDDの動作には問題はないようです。
この段階で、上手く使えそうだなという気がしてきます。

問題なく使えそうだということで、先ずは領域確保/フォーマットしてみます。
Windows2000上でも認識されていますので、
論理ディスクマネージャーから領域を確保、フォーマットします。
そして再起動します。今のところ問題はありません。

しかし、再起動後に見てみると、なんと領域が作成されていません。
繋いだ時のままです。何も変化していないということになります。

おかしいなと思いながら、
次にWindows98の起動ディスクからFDISKを立ち上げ、領域を作成します。
見た目は成功しますが、再起動してみると何も変っていません。

HDDにはLinuxが入っていますので、Linux上からの領域削除ならば可能かと思い、
(正常ならWindows上からでもできるのだが物は試し)
RedHatLinuxから試して見ますが、一見できたように見えるものの、
再起動してみると、やはり元のままです。

こうなると明らかに故障HDDであると確信できますが、粘ってみます。
PC-98を出してきて接続し、DISKINIT(HDDの初期化)を行います。

待っていると、初期化が終了しましたと表示され成功したように見えますが、
やはり再起動すると元のままです。

さらにHDDに乱数を書込んでDATAを読み取れなくするツールを試してみますが、
エラーが発生してできませんでした。

CD-ROM(Read Only Memory)ならぬ、読み取り専用HDD(?)ということになります。
結局ジャンクはジャンクということになりました…

Quantum XP32150W(SCSI) / 2.1GB / ジャンク品

ジャンク品として入手しました。
300円くらいだったと思います。
袋に入っていたので分かりませんでしたが、開けてみるとSCSI HDDでした。

Quantum XP32150W

容量は2.1GBです。

断線などはありません。

PCに繋ぎます。

キュイーンという音を立てて、勢いよく回転し始めます。
いかにもSCSI HDDといった感じです。

Windows2000の論理ディスクマネージャから操作してみます。
しかし、不明なエラーを返して操作できません。

数回試行しますが、フォーマットはできませんでした。

一旦、再起動します。

しかし、再起動後もフォーマットできませんでした。

強引にアクセスすると、以下のとおりです。

仕方がないので、物理フォーマット(ローレベルフォーマット)してみます。
SCSIの場合、SCSIボードに付属しているツールの中に
物理フォーマットツールが含まれていることがあります。
それを使うことにしました。

しかし、エラーが返され完遂できませんでした。

これも結局、ジャンクはジャンクということになりました…

まとめ

ジャンク品とは、全部が故障品という意味ではなく、
動作確認をしていないという意味もあり、動くものもあります。

基板が故障したHDDをお持ちの場合、同型の基板が生きているジャンクHDDを探し、
基板を取り替えることで、修理(二個一、ニコイチ)できることがあります。

しかし、ジャンク品の動作の可否は見た目では分からないので、
選定するのは「経験と運次第」ということになります。

普通に動いてはつまらないという「ジャンクマニア」の方もおられるようですが…

いずれにしろ、ジャンクは「上手く」利用しましょう。
安いからといって、ゴミを増やすわけにはいきませんから。

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